こちらは2022年12月分の地球のしごと大學コミュニティレポートです。
コミュニティの状況を知る上で参考にしていただければと思います。
12月の教養学部は、東京、千葉、徳島でFW講座が開催されました
2022年12月の地球のしごと教養学部はフィールドワーク講座が目白押しで、東京、千葉、徳島を舞台に5つの講座が開催されました。
<東京FW>
魚食の再考 ~日本の漁業問題と近海で取れる未利用魚のさばき方レクチャー~https://college.chikyunoshigoto.com/events/11d1b4f4196f
<千葉FW>
狩猟とジビエ ~人と獣の共生関係~https://college.chikyunoshigoto.com/events/c2528a3589a0
<徳島FW>
「創造的過疎」とは何か?徳島県神山町から農山漁村の創生を学ぶhttps://college.chikyunoshigoto.com/events/9b65868d3e7c
循環型社会のOS「ゼロウェイスト」について、徳島県上勝町の取り組みから学ぶhttps://college.chikyunoshigoto.com/events/350f2bbd59b7
「未来コンビニ」に学ぶ、限界集落を切り拓く新しい商店の形https://college.chikyunoshigoto.com/events/fcbe457c73bc
以降に、受講生の感想を一部ですが抜粋でご紹介させていただきます。
【東京FW講座への一部感想】
・ニシンを捌くというイベントは、人それぞれの受け止め方があると思いますが、私は自分が食べるものくらい自分で捌ける技と楽しめる心の余裕を持とうというメッセージをニシンから感じました。また、同じ食材使ってもまるで違うもののように仕上げるプロの技を、あらためてリスペクトしました。
【千葉FW講座への一部感想】
・原田先生の活動については参考図書に詳しいのですが、なにより感動したのは使命感を持って活動の幅を拡げ、生産、流通、人材教育、等々に挑まれる姿です。これはアパレル業界での経験が狩猟業界に新しい視点を持ち込んだ結果なのだろうと感じました。
・解体は初めての経験でしたが、美味しい食材に仕上げようという強い思いと技があり、次に食材を活かして美味しい料理に仕上げる人がいて、それを食べる私たちがいるという、すべてが繋がったときに「美味しい」が成立するんだと気づきました。
【徳島FW講座への一部感想】
・(上勝町)1981年の異常寒波のミカン枯死に始まる葉っぱビジネス「彩(イロドリ)」の成功を経験し、その後「イッキュウ運動会」と呼ぶ住民の主体的課題解決システムの体験を経たことで「ゼロ・ウェイスト」が実現できたのだと語る行政外郭組織の合同会社パンゲアCEO野々山氏の説明に、緻密な目標設定と住民達にとって「自分ごとに落とし込む」手法が必須であると改めて感じた。町の将来を計画するには町民にとっての承認欲求を満たすインセンティブをどのように計画するかが問われるのだが、その要素の一つに「メディア取材」があるとは思っていなかった。
・(木頭)当初は地元反発もあり難しいかじ取りが求められたそうだが、徹底して「万人受けするものを創る(社長)」を追求し、巧みなメディア戦略と物語の構築で徐々に理解者を増やしているそうである。特に目新しい挑戦は見当たらないが、木頭を有名にして外部から人を呼び込む戦略であり、市場づくりを熟知しているが故、地元の魅力を様々なツールやメディアをミックスする巧みな開発手法が伝わった。
・(神山町)人と人との関係の中でいろいろなことが生み出されてきたと話されていましたが、そのような人が集まったのは、みんなが神山なら自分たちの物語を作れ、主体的に関われる民主的な場があり、自分の物語のすじが神山の人々の考える「創造的過疎」や「文化が経済を作る」といった、経済成長第一ではない価値観と同じだと感じられたからだと思います。
以下はFW講座の記録写真の一部になります。
代表レポート「腹を決めて受容する」がよく読まれました
地球のしごと大學の創設者で代表の高浜大介、現在副代表の私は毎月1本必ずコミュニティ内限定のレポートを投稿しています。
※レポート=比較的長めのブログのような記事のこと
2022年12月に代表の高浜が投稿したレポートには沢山のコメントが寄せられましたので、ほんの一部を引用でご紹介させていただきます。
地域で生きる、って「成熟」していないと定着しないんだよなと思いました。
そして「成熟」って
「腹を決めて受容する」という体験をどれだけ重ねてきたか、だと思います。
仕事や地域については、
「自分に向いている仕事(地域)は別にあるはず」
「俺は私はこんなものじゃない。今の仕事(地域)が悪いだけだ」
から
「この仕事(地域)で生きていこう」「仕事(地域)に合わせて自分を変容・成長させていこう」と腹が決まるとき。
(以上は冒頭部分になります)
このレポートに対してはメンバーから以下のようなコメントが寄せられていました。
「私も地球のしごと大學を受講して、「腹が決まった」ことで、移住して、その暮らしを中心に仕事や結婚が決まっていったなーと思います。」
「あー、沁みます。がんばります。今年は色々決める年。」
多くのメンバーの興味関心を惹く内容だったようでビュー数も多かったです。
12月ツキイチ「超・進化論:植物からのメッセージ」を開催しました
このコミュニティでは、毎月月末に行われるコミュニティメンバー限定のイベント企画がありましてそれを【ツキイチ】と呼んでいます。
月に1回行われるため「ツキイチ」です。
12月は「超・進化論:植物からのメッセージ」の観賞会を行いました。
最先端の科学が明らかにする“新しい進化の物語”を、圧巻の映像美と珠玉のストーリーで描く大型シリーズ。
第1集は、陸の王者・植物。
「大人しくて鈍感な生き物」のイメージを根底から覆す。植物が“おしゃべり”する様子を世界で初めて映像で捉えた!
多様な命が暮らす森の地下には、支え合いの輪が広がっていた!
競争だけでなく助け合いに満ちた生き物の世界を、堺雅人×角田晃広×西田敏行らの心揺さぶるドラマと共に届ける。
植物と植物、植物と昆虫は常に「コミュニケーション」をしていてそれは人間の目には見えない。
森林の地下に広がる「菌糸のネットワーク」のおかげで木から若い木に栄養が届き若い木も成長できるなど。
菌糸のネットワークの話はまさに昨年の土中環境の講座ともつながる内容でした。https://college.chikyunoshigoto.com/events/6faf4f2cdf01
映画を一緒に鑑賞した友達との会話が弾むように、視聴後のトークタイムもとても盛り上がりました。
今後も時折こういうタイプのツキイチを企画していきたいです。
新年一発目となる今月のツキイチ(1月31日夜)は「対話」を行う場にできたらと思っています。
新メンバーの皆さまも是非ご参加ください。
コミュニティの参加はこちらから
本コミュニティでは参加メンバーの募集をしています。
地球のしごと教養学部22-23受講生として、地球のしごと大學の修了生としての二通りでの参加の仕方がありますのでご参加いただく場合は「事前登録」よりお願いいたします。
https://college.chikyunoshigoto.com/about
・将来、農山漁村に何かしらの形で関わっていきたい
・今農山漁村で活動しているが学び続ける場所と仲間が欲しい
・地球の未来をつくる農山漁村のしごとのことをもっと知りたい
・持続可能な農山漁村のあり方を考えてできることをやっていきたい
このような方々にオススメのコミュニティとなっています。
最近、修了生として新しく加わるメンバーも出てきておりますので少しでも興味がありましたらお気軽にご相談ください。
編集後記
最近「はじめての石見銀山大森町」というWebページがオープンしたのをTwitterで知りました。
以前、石見銀山大森町の公式サイトでもそのクオリティに驚いたのですが「はじめての石見銀山大森町」も引けを取らないくらいの出来栄えです。
石見銀山大森町は2020年に地球のしごと大學教養学部でオンライン講座を開催させていただいた場所でもありまして、私は「はじめての石見銀山大森町」ページを観たとき当時の講座の課題図書であった「世間遺産」のことをふと思い出しました。
というのも、TOPページに表示されている石見銀山三十六景は、まさに大森町の「世間遺産(暮らしや風土が生んだ庶民の遺産)」だったからです。
石見銀山という「世界遺産」を有する小さな町が「世間遺産」の思想を発信しているその意味に、あれこれと今も考えを巡らせています。
個人的には2018年に一度訪れたことのある町なのですが、あらためてはじめましての気持ちで行ってみたい地域の一つです。
遅れてのご挨拶になりましたが、2023年もどうぞよろしくお願いします。
(文責:田中新吾 )