地球のしごとゼミのインタビュー企画「キキガキ」では、メンバーの活動に触れながら、その人の人生やお考えについてお話を伺っていきます。
今回のお相手は「佐渡の農地、稲作の可能性に興味を持っているあんでぃさん」です。
キキガキは、話し手の言葉を、一字一句すべてを書き起こして、ひとつの文章にまとめる手法「聞き書き」からインスピレーションを受けた取り組みです。
ーーまずはあんでぃさんのこれまでについて伺わせてください。
新潟市で生まれ育ち大学進学を機に上京しました。
その後留学と鹿児島への一時的な移住を除き、新潟と東京周辺で人生の半分ずつを過ごしました。
子供の頃は両親の故郷の佐護島で、春は田植え、夏は海水浴、秋は稲刈り、という具合で過ごしていました。
冬の佐渡の記憶はあまりないのですが、あまりすることがなく家に閉じこもっていたと思います。
冬は今も昔も観光客が少ないシーズンで、日本海が荒れるので時々船も欠航します。
学生時代は野球をしていましたが、社会人になってからは健康管理のためジム通いとランニングをゆるやかにしています。
コロナ後の体重が減らないのがここ数年の些細な悩みです。
(佐渡の海)
ーーお仕事含め、現在注力されているご活動について教えてください。
今は生命保険商品の開発に携わっています。どんな保障で、保険料はいくらか決めて、販売準備のために関係部署とプロジェクトを回して、という具合です。
保険は一般的にはわかりにくいイメージを持たれがちですが、今でいうサブスクの走りで、長い目で見て人生における大きな買い物のひとつになりがちなので、賢く選んでもらうことが大切だと思っています。
仕事以外では、注力というほどでもないですが、日常的に取り組んでいることとして大きく2つあります。
・自然と関わる機会を作るよう意識しています。登山をしたり、田んぼや畑の仕事を手伝ったり、釣りをしたり、無理のない範囲です。以前は山の自然保護のため小田原で害獣駆除の罠猟も手伝っていました。
・語学学習をゆるゆると続けています。言語を通じて興味や行動の範囲を広げています。
(先日お手伝いした稲刈りの時の写真)
ーーなぜ地球のしごとゼミに参加しようと思ったのでしょうか。
地球のしごと大學を知ったきっかけは、先輩受講者だった知人の紹介で高浜代表のお話しを聞く機会をいただいたことです。
いずれ佐渡で生活をすることを考えたときに、ただサラリーマンだけやっていても何もできないなと思い、受講に至りました。
コロナ禍で地方の生活に目が向いたことも影響したかもしれません。
教養学部(現:地球のしごとゼミ)を修了後は、伝統構法建築学部、自伐型林業学部を経て今に至ります。
11月に久しぶりにフィールドワーク に参加できることを楽しみにしています。
(FWで訪れた兵庫の山)
ーー地球のしごと大學・地球のしごとゼミの好きなところを一つ教えてください。
普段自分が積極的に収集していない情報がどんどん放り込まれることです。
しごと大學っぽい情報はしごと大學に任せているといっても過言ではないですが、所属する身として違った角度から何か提供できればと思っています。
人それぞれ立場や生活は違いますが、大きな方向性が共有されているのと、会社よりもよっぽど色々な人がいるので、良い意味でこうしないといけない、という圧がないこともいい所だと思います。
(教養学部(現:地球のしごとゼミ)の同期と訪れた石徹白)
ーーご活動の今後の展望はありますでしょうか。
色々構想しては消え、最近特にモヤモヤしているのですが、長い目で見てこういう時期もあるくらいに捉えています。
父が70代に入ってから佐渡の家の相続の話もあって、興味を持っているのは佐渡の農地、稲作の可能性です。
リモートワークはもちろんありますが、リアルな仕事、食を支える役割は必要です。
農業だけで食べていけないと言われるような状況もありますが、色々と組み合わせて持続しないといけないと思っています。
鹿児島に移住したとき、生命保険はどうしたらよいかという話が案外多くて、仕事で関わったのも何かの縁ということで、もっと保険商品の選び方を知ってもらえるような活動を草の根レベルで始めたいです。
あとは(実態はわかりませんが)日本は博士課程を出ても職がないという話を聞きます。
折角研究して身に着けた知見は是非一般の人にも還元してもらいたいので、地球のことば大學というのをいつか勝手に始めたいと思っています(笑)
(佐渡の田んぼの写真)
ーー最後に一言どうぞ!
地球のしごと大學を受講してから、日本のことを全然わかっていないと感じることばかりです。
わからないことに気づけただけでも収穫ですが、少しずつ理解して、少しずつ何か実践に繋げていきたいです。
また地球のしごと大學なので、日本にとらわれず、世界に目を向けてみたいなと最近思っています。
日本と同じような状況もあれば、異なる状況もあって、お互い学ぶことはあるはずです。
身近な読書や旅行からヒントを得ていきたいです。
編集後記
教養学部(2020年?)の頃からお付き合いのあったあんでぃさんでしたが、考えていることをじっくり聞かせてもらったのはこれが初めてでした。
普段は落ち着いた安定感のあるあんでぃさんの、迸る想いが聞けて感動しました。
佐渡の農地、稲作の話はもちろん、地球のことば大學に興味深々です...!
時間の関係で、チーズやキノコの話が聞けなかったのは残念でした(笑)
あんでぃさんの語学学習能力は本当に計り知れないので、今後がとても楽しみです。
貴重なお時間いただきありがとうございました!
田沼、湯本、田中