皆さん、こんにちは!
2025年7月26日・27日に西会津町・郡山市を舞台に地球のしごとゼミ フィールドワークを開催しました。
https://college.chikyunoshigoto.com/events/7c81f4f6bc50
その様子を写真を中心に簡単にレポートさせていただきます。
7月26日は、福島県西会津町で、一般社団法人BOOTとして活動する矢部佳宏さんから、西会津の豊かな自然・文化資源と、それを生かす創造的な取り組みに触れながら、これからの地域づくりについて学びました。
矢部さんはランドスケープデザイナーとしての知見を活かし、約360年続く山奥の集落の家を19代目として継承しながら、地域資源の発掘と持続可能な地域づくりを進めている方です。
26日の後半は、やまあみ鞄製作所代表 片岡美菜さんに、命の循環とものづくりの現場に触れるワークショップ講座を実施していただきました。
片岡さんは、神奈川県出身でありながら自然豊かな暮らしとものづくりの土壌を求めて2020年に西会津町へ移住。
実は、地球のしごと大學 教養学部(現地球のしごとゼミ)の受講生でもあります。
7月27日は、西会津町と郡山市を拠点に活動する建築家・あしたのアーキテクツ代表 佐藤雄太さんの元を訪ねました。
佐藤さんは、設計・施工・不動産運営を一貫して手がける異色の存在です。
東京ではなく、地方の現場で、手を動かし、空間を作り、人を惹きつけている佐藤さんの実践の現場を訪ね、地域に根ざして働く・暮らすとはどういうことかを学びました。
ご参加いただいた方々から、フィールドワークへのコメントをいただいています。
現場で頑張っている方々に直接会って、質問と共に希望や課題など、生の声が聞ける貴重な体験ができるところが最大の魅力。
また、共ににツアーに参加して同じような想いを持つ方々、異なる環境の方々など、新たな繋がりができることも魅力。
年齢や職業など関係なく、自分と似通った関心を持つ人たちと車内や食事の場で意見交換しながら学べる画期的なプログラムだと思います。
回数を重ねることで何人かとは再会し、良き仲間となっています。
単なる観光旅行や職場の人間関係では起こり難いことでしょう。
事前にオンラインで顔合わせ(私は不参加)したけど、当日初めましてな人たちとの1泊2日の旅行みたいな感じでした。
男女20代から60代までの多才な顔ぶれの8名で、3台の車に乗り込みました。
最初は、1時間以上のドライブで、車中での自己紹介は、メンバーとの距離を縮める時間になりました。
宿も相部屋で、深い話もできてとても貴重な体験になりました。
この参加メンバーも素晴らしい方ばかりで、このフィールドワークを通じてお知り合いになれて、また一緒に行きたいなと思うほどでした。
フィールドワークでの訪問先も、日頃生活していても出会いない人たちとの交流もあり、生の声も聞けました。
フィールドワークのスケジュールもほぼ時間通りに遂行して、主催者の時間の読み具合がドンピシャでした。
今回の内容は、自分の仕事や環境とはほぼ関わりの薄い分野でしたが、現代の消費の文化から生産の文化へシフトしていくことが、これからも自分の目標にもなりました。また、共感できる仲間もたくさんいることを知って励みにもなりました。
今回はとても有意義な2日間を過ごせてとても感謝しています。ありがとうございます。
仕事をしていると、どうしてもその周辺の人間関係や、そこから入ってくる情報に偏りがちです。
初めて参加しましたがフィールドワークは直接関係ないように見えても、講師の方や参加者の方の話から世界が広がり、改めて今の自分の仕事について価値を認識する機会にもなりました。
インプットして、理解して、新たな気づきを得る、忙しく仕事をしていると、その楽しさを忘れがちだったな、とも感じたところです。
フィールドワークは、実際に行ってみないとわからない発見に満ちているなと思いました。
ゲストの方のお話はもちろん、参加者の方たちの多様な視点からも物事を再発見でき、貴重な体験ができる場だと感じました。
1泊2日でしたが、とても濃密で様々な学びが得られるとても貴重な体験でした。
メディアで見聞きするのとは全く違う。
現地に行って見て聞いて体験する生の情報の重要性を改めて感じました。
また、興味のある内容があればぜひ参加したいと思います!
フィールドワークの様子(記録写真)
矢部さんのご自宅から見える風景(早朝は雲海が見れる)。
NIPPONIA 楢山集落の室内。そこそこに「この場所ならではのストーリーの実体化」が散りばめられていました。
NIPPONIA 楢山集落の外。この裏の山の神様にもしっかり挨拶しました。
国内外の人が集まる拠点となっている西会津国際芸術村。
やまあみ鞄 片岡さんの工房・ショップ。
「皮」が「革」になる前の捕獲された動物の皮から肉を取り除く「剪打ち(せんうち)」の体験中。
切れ端を使ってオリジナルレザーキーホルダーを作成。
夜は西会津商店で矢部さんにも参加いただき懇親会を行いました。タイムスリップしたような感覚を得られる不思議な空間で、奥にはとてもおしゃれなVIPバーがあります。
佐藤さんが住まわれながら運営しているシェアハウス「あすのや」。佐藤さんと佐藤さんの奥様、そして2名の地域おこし協力隊の方の合計4名が住んでいます。
こちらは最近OPENした「POSSIBLE COFFEE」さん。こちらも佐藤さんの手がけた場所です。コーヒーショップの上はシェアハウスになっており、コーヒー屋のオーナーさんがシェアハウスも運営されているという話でした。
西会津は古くは和紙の産地のようで、和紙を使った装飾が結構見られました。
参加者の方が猪苗代湖(湖南地区)で一棟貸し(サウナ付き)を経営されているとのことで、道中に立ち寄らせてもらいました。
郡山駅で解散する前に、逢瀬ワイナリーに立ち寄り、ワイナリーショップの見学と試飲。
ほとんどの葡萄は福島県内の葡萄農家さんから仕入れられているようでしたが、ワイナリーのお庭でも葡萄栽培をされていました。
さいごに
矢部さんには以前東京でお会いしたことがあったのですが、西会津町を訪れたのは実は私も初めてでした。かつて2万人の人口を抱えていた西会津町も今は約5,000人まで減ってしまったそうです。
特に、矢部さんのご実家がある奥川村は500人まで減少して高齢化率は70%、50代以前の働き盛りの世代が少なく、地域の維持が極めて困難な状況にあるということを現場と直接お話を聞くことで心身で理解しました。この条件を前提に、西会津町を持続可能な形にするべく様々な活動を展開しており、それらが今現在どのようなインパクトを残しているかは現地に行き、ご本人に話を聞かなければ分からなかったことだと思います。
個人的には、お宿のお部屋の命名(みつきのさわ、ひじりのさわ)がとりわけ印象に残りました(自分が名前を考える仕事を時々しているからだと思います)。
片岡さんとは2018年の教養学部(現地球のしごとゼミ)の頃からのお知り合いでしたが、移住された後の片岡さんに会うのは初めてでした。
以前自分が運営していたポッドキャスト番組にお便りを寄せてもらっていたので店舗の改修の状況などはなんとなく知っていました。時間がかかりましたが現地にいけてよかったです。お店、工房の作りや現在地は想像を遥かに超えていました...!
目下、子育てもあり力を入れたいご自身のブランドZicaに注力がなかなかできていないとおっしゃっていましたが、片岡さんのことなので時間はかかってもきっと素敵な形に持っていかれるのだろうなと思います。今後のご活躍がとても楽しみです。
佐藤さんとは片岡さんとの繋がりでご紹介をいただいたのですが、お会いしてみて分かりましたが、建築士という職業をメインに置きつつ、西会津においては大工からコミュニティづくり、地域おこし協力隊の伴走支援なども手掛けられているスーパーな方でした。
郡山市と西会津町を股にかけてライフワークを送っているということでしたが、同じ県内でも仕事の仕方がだいぶ違うことを教えていただきました。(西会津町には建築士としての仕事はないなど)
ゲストハウスをはじめとした佐藤さんが手掛けられる物件は、新旧を融合させて、現代版にアップデートするというものばかりで、まさに地球のしごとなお仕事でした。今後のご活動もウォッチしていきたいと思います。















