※システム上「受付終了」となっていますが、受付は終了してはおらず、この講座は「事前登録」をしていただき「地球のしごと教養学部22-23受講生コース 2022年度受講チケット」を購入された方のみご参加いただけます。
【タイトル】
#07 求められる「ゼロ次産業」~海が森を育て、森が海を育む。海底湧水の仕組みと藻場再生~
【テーマ】
水産
【講座概要/狙い】
日本全国の海で被害をもたらす磯焼けなどを原因に、海中環境は年々悪化し、漁獲高も減少が止まらない。
現代の土木事業は、人間の利便性を実現するためにおこなわれているが、多くの場合、自然の物質循環を阻害し、沿岸域の生産力を低下させてきた。
講師の新井章吾氏は、海中環境の悪化の原因は、現代土木事業による山と海の循環断絶にある喝破し、1次産業の生物生産力を支える基盤を保全、修復、造成する産業を「ゼロ次産業」と定義し、藻場再生と自然循環を取り戻す活動を展開されている。
全国的に、自然の物質循環を阻害しない社会基盤整備事業が求められている。
また、森の腐葉土起源の養分とアミノ酸を含む海底湧水の量を増やして周辺海域の基礎生産力を高めれば、藻場に頼らずとも獲れる魚を増やすことができる。
ゼロ次産業構想、そのメカニズムを理解し、漁業資源を回復させる活動を学ぼう。
【スケジュール概要】
・10月12日(水)
19:00〜20:30 レクチャー
20:30〜21:00 グループディスカッション
21:00〜21:30 質疑応答タイム
21:30 終了(以降アフタートークは自由参加)
【講師】
新井章吾 / 株式会社海藻研究所 所長1981年、東京水産大学大学院卒業と同時に(株)海藻研究所を設立し、藻場と里海再生のための基礎研究、調査を業務とし、共著を含めた論文や記事は200報に及ぶ。
その過程で、集水域の開発によって、川、湖沼、海の環境が悪化していることに気付く。問題解決のため、海藻および森の腐葉土からの養分を含む湧水の活用を通じて農家、NPO、行政とも連携し、陸から海、海から陸への物質循環修復の活動をしている。海底湧水による塩づくりも、その一環。直近はシーベジタブルの業務で、磯焼けによって消滅、あるいは減少しつつある海藻の食文化復活のため、新しい海藻養殖技術の開発に取り組んでいる。
㈱海藻研究所所長、(合)シーベジタブル顧問、日本蜜蜂の郷(狩宿里海・里山プロジェクト) 顧問、NPO未来守りネットワーク顧問、NPO表浜ネットワーク理事、NPOパパラギ海と自然の教室顧問など
新井章吾のFacebookページ
【予習会日時・課題図書】
オンライン予習会:10月10日(月)19:30〜20:30
・課題図書
▶︎海底湧水が育む 浅海域生態系の仕組
▶︎変わりゆく海と寄り添う暮らしの水先 – SWITCH ONLINE
▶︎海の森を守るため“海藻の新しい食文化”をテストキッチンから発信「シーベジタブル」友廣裕一、石坂秀威 | 料理通信